一字書あそび2015年10月15日 17:08

10月9日、友人の奥様から電話があって数年前の思い出に引き戻されることになった。話は、亡き高校同級生が平成20年(2008)に出版した1冊の本に始まった。
 一挙に5年前まで引き戻されることになり、昔の写真探しに1日以上を費やし、ようやくブログ作成となった。日付は自宅に伺った10月15日のままにしておこう。

この本には162文字が書かれている。まず最初の12文字。表紙の活が1枚目。











さらにもう2枚。

私はこの「笑」が好きだった。

彼の遺作となったのは黒。
この遺作は2013年5月18~19日の「第9回能代山本合同書展」に発表された。


しかし、その前日彼は食道癌で亡くなっていた。

葬式の式場前には私達が2011年2月13日に彼の家で飲んだときに書かれた画?も飾られていた。
絵を描いたのは同期生の大高孝雄君。1番右端に描かれている人物。
書き始めた時の武田功(右)と大高孝雄(左)

彼が最後に力を振り絞って書いたのが「癌」なのだそうだ。
余りでかい字だったので撮影方向を間違えていた。

彼は大きな文字を書くのを好んでいたと奥様は話していた。
「一字書あそび」を出版したのを区切りにして住み慣れた藤沢を離れ、郷里能代に戻って来た。

彼にこの会での講演を依頼した。能代山本地区の退職教員がほとんど参加している会である。2010年(平成22年)6月25日のことである。

彼の小学校1年の担任の先生も出席、彼に中学校で書道の手ほどきをした先生の奥様も出席した。






これは「風」という字。この字をもっと大きく書いた額があったはずだと奥様が言っていたが見当たらなかった。

この字を書いた訳を詳しく話していたが、記録していたパソコンの方が破損し、講演内容が残っていない。

この講演が好評で、翌年の会でも「書の心2」を講演したが、その時は私は招かれなかったので、記録はない。